皇室、家族、LGBT、親族殺人

皇室、家族、LGBT、親族殺人

 平成は本年(2019)4月30日で終幕。5月1日から「令和」元年に入り、新旧の天皇が滞(とどこお)りなくバトンタッチされたことは、日本国民の大喜びとする世紀のイベントでした。

 毎年、正月になると日本全国に、どこからとでもなく皇室カレンダーが出まわり、「皇室家族」がいかに日本国民のシンボルとして親近感を持たれているかがうかがえる。

 そして、日本人なら天皇、皇后はじめ皇室カレンダーやテレビを見るたび、皇室一家のような明かるい理想の家庭、家族を実現したい──と思うのは一般的だ。

 特に昭和34年4月10日の皇太子御成婚による民間人・正田美智子妃殿下以来、ミッチーブームを呼び、皇后になられても、このブームは特別な存在でした。

 私の感覚えは、このような日本女性は皇室の良い歴史の中でも再び美智子さん(妃)のような日本女性はあらわれないだろう、想像する。

 この時代、宗教心の薄い私でも宮内庁記者クラブに所属し、昭和・平成の天皇・皇后を取材できたのは、神さまに感謝だ。

 ところで、先日の民放テレビを見ていた時、日本皇室の歴史が映った。延々と血をつなぎ今日まで栄えたのは、世界でもまれまれであり、な存在。そこでそのテレビでは、

「このように血をつないでこれたのも、歴代天皇は天皇の「側室」(=愛人)を置いていたから、つないでこれた」。

 このような手法は天皇に限らず、昔の武士の世界も同じように世継ぎ策として愛人(側室)を置いていたのは、歴史の中であまた(数多)みられ、珍しいことではない。徳川時代、11代将軍・家斉(いえなり)は側室の子を56人持った記録あり。

 そして、上記のテレビでは、

 「日本の天皇制がスタートして以来、『一夫一妻制』できたのは昭和天皇、平成天皇、そして今の令和天皇と、過去に1人の天皇を含めて4人しかいない」とニュースで流れた。

 こうした情報をみると、日本の皇室の歴史は、ほとんどが側室(愛人)によって皇室の血統を守ってきたことに他ならない。

 その理由のひとつは、その時代、天皇の世継ぎは「男子」でなければならない──という伝統の風潮があったと思われるが、それでも歴代天皇の時代に女性天皇時代が4~5代ある。

 だから、私は歴史をさかのぼってみて、現代版で女性天皇が存在しても良いのではないか、と思い、

「天皇は男子でなければならない」という説には組みしたくない。英国王室が好例だ。

 今の日本の皇室家系は圧倒的に女性であり、天皇就任の男女分けは決断を迫られている。政治が早く動くべき。

 この論文の核になるが、近年の昭和・平成・令和の3代の天皇は、憲法の下に「一夫一婦制」を守ってきた。これこそ国民代表家庭のシンボル的存在。

 ひるがえって現代社会は家族制度が乱れ、LGBTを積極的に吹聴するマスコミ・新聞など多く、役所・自治体までも同調している雰囲気が目立つ。

 このような社会が普通で当たり前の社会になっていったら、どうなっていくのか。これは「性の乱れ」じゃなくて、生まれながらだ──と主張する輩(やから)いると思うが、その一方で最近の傾向として、家庭崩壊を思わせる尊属殺人(親族殺人)が多すぎる。

 親と子の間の殺人、いじめと称する自殺・殺人、幼児殺人、老人殺人、若い男女の性暴力の殺人……。今どき古いと笑われるだろうが「昔の3世代同居」というのは家族にそれなりの相互監視があった。今はそれが崩壊した。

 LGBT愛好者は「LGBTと殺人を結びつけるのは、とんでもない短絡的批判だ」と非難するだとうが、健康的な社会で育っていない子の悩みは多く、この世界は未知数でもある。

 余談で私の私見だが、私は北海道日高の番外地生まれ。物心ついた幼児期から父と馬に乗って牧場を走っていた。高校がなかったので小樽の親戚に下宿。そこではスキーざんまい。そんな出生の未だから、LGBTの世界なんてあり得ない。

 だからLGBTの諸君らが、もし自然界に身を置いていたなら、LGBTワールドに在籍することもなかったでしょう。

 都会の余りにも余りにも人間関係をそう失した人間に私は同情する。自然界に恵まれなかった犠牲者とみえる。環境は食事同様、人間成長に重要・重大です。

 敗戦後、皇室はこれだけ国民のモデルとなるファミリーとなっているのに、日本社会は神も仏もない「性の乱れ」はどこまで発展していくのか。恐ろしい──。

 今のところ、LGBTについて進歩的自治体、新聞、マスコミは拍手で迎えているが、複数の男親だけの養子、複数の女親だけの養子となっても、やがて成長して思春期の少年少女になってコトの真実を知った時、その養子の子供たちは、どう反応するだろうか。やがて社会問題になってくるだろう。

 私はすでに、こうした環境で育った思春期の少年少女たちの悩んでいる事実を取材上、耳に入ったことから、LGBTには懐疑的だ。国会が慎重なのもわかる。

 数年前、サンフランシスコからLGBT問題で日本にやってきた女性記者は次のように語った。

「娘さんが外出しようとしたら、父親が玄関から先に娘さんのハイヒールをはいて外出。娘さんはこの父の性にどう向かったらよいのか、毎日、悩んでいる」。

 日本でも、これから同性愛や、それにまつわる養子などが成長していく過程(思春期)で親の異常生活に悩む子が多くなるだろう。

 教育中、生活中、過去には戻れない。本来は普通の両親の間で育っていくべき人間が道をそれた時、自治体、マスコミ、進歩的文化人たちは、それらの問題をなんと説明するのだろうか。今のところ、全くその説明がない。いいことずくめ──とはおめでたい!

(注)LGBT=レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル=(両性愛着)、トランスジェンダー(性転換者)

令和元年(2019)6月26日
村井 実