コロナ空気戦争で地球休戦!

 コロナ伝染病で日本はてんやわんや。いや、世界はもっと伝染病まん延で、大げさかもしれないが地球の存在まで危うい。

 日本だけに限ると、今月3月25日だけで伝染病患者41人、同26日だけで47人、同27日だけで63人・・・と、うなぎ登りの伝染病急増新記録。

 この先、安倍首相や小池都知事が同時に「緊急事態宣言」(3・27)らしき言葉を並べたが、どこが線引きなのかハッキリしない。

 ここまで来ると伝染病は増減の分岐点にきており、増加の傾向にある。海外に至っては、伝染病患者は、①米国8万5900(死者1200)、②中国8万1900(同3200)、③イタリア8万0500(同8200)、④スペイン5万7700(同4300)、⑤ドイツ4万7200(同200)、⑥イラン3万2300(同2300)、⑦フランス2万9500(同1600)、⑧英国1万1800(同580)、⑨スイス、⑩韓国。世界感染者54万人、死者2万4300人=3月27日現在。

 なにせ、専門の医師、医療関係者だってコロナ伝染病の病原菌がわかってもどこで発生して空気感染したのか、何もわかっていないのが現状だから、世界はさらに爆発的に増えていくコロナ伝染病に怯えている。

 そこで私は医師でもなく一介の新聞記者あがりだから、「戦争と平和」についてシニカル(皮肉)に論じてみたい。

 その昔、私は毎日から時事通信に移り、昭和61年~同63年ごろのこと、当時、私は「海外リポート」というタイトルで、1週間に1回、海外特派員(29カ国)から送られてくる記事を担当していた。

 イスラエルから送られてくるリポートの中で末尾に次のような文字が書かれていた。

「イスラエルとパレスチナの戦争は毎日が戦争、毎年が戦争。こうした戦争は、さらに今後も続くだろう。これらの戦争がなくなる時は、①お金がなくなり武器が買えなくなった時、②食料が手に入らなくなった時ーー、この①と②がなくなった時、人間界は初めて戦争はなくなる。」と明快に特派員は解説。私はつい、笑ってしまった。

 そして昭和末期に書かれた特派員リポートは、平成時代(30年間)に入ってもイスラエル対パレスチナの戦争は終わらず、平和はやってこない。有史以来、地球のどこかでテロがあり紛争があり、戦場だった。

 そこで私が言いたいのは、先のイスラエル特派員のリポートを思い出し、①と②がなくなると、さすがに人間は戦争をやめる。

 ここにきてコロナ伝染病という魔病がやってきて、①と②の次に③いう原因不明の伝染病が世界にまき散らかされ、地球の存続さえもわからないという状況にある。日本上陸とは笑える状況ではない。

 他方、本年は東京オリンピックがある、と大騒ぎしている中、数日前、日本と国際オリンピック委員会(IOC)の合意で1年延期(?)らしきものの声明が出た。 

 オリンピックといえども③の魔病には勝てない。私もオリンピック「平和の祭典」とみて、反対しているわけではないが、③の魔病は命とりになるから主催国(正式には主催都市・東京)日本としては「1年延期」も仕方はない。当然だ。(私は正月中旬、冗談半分、真実半分で「五輪中止かも」と発言。まさか本当になるとは!)

 安倍首相は歴代首相在任最長でも、モリカケ、桜の会、佐川に関わる大阪財務局職員の自殺、に「知らんぷり」・・・。

 敗戦後、日本人が支えた首相としては「最低クラスの宰相だった」と、日本政治史に記録されるだろう。

 その中で、たった一つ、良い政治判断だったのは、遅まきながら「五輪の延期」ぐらいしかない。

 ともあれ、コロナ空気伝染病という魔病は地球上に暴風雨のように吹き荒れている。

 過去の世界史上で伝染病によって国家、民族が消滅した時代もあった。私はジャーナリスト半世紀を経て感じるのは、「世界から戦争はなくならない。平和は尊いけれど人間の欲望は天下、権力、利権に走る。民族、宗教、国益に走る。」

 国家の存立は平和と戦争のどちらでも考えておく必要があり、これは、車の両輪のようなもの。日本国憲法があれば平和である、という日本人はおめでたい人たちである。

 各国はコロナ・ばい菌戦争の最中、北朝鮮は先週2度におわたり、日本海に向けてミサイルを発射。今朝(3・29)も北鮮は日本海に発射した。

 NHKによれば、コロナに騒がれていても北朝鮮は国内団結している姿を世界に見せたかったのではないか。

 日米安保がなければ、北朝鮮は日本海どころか、日本列島めがけて攻撃すること大。この時代、日本共産党だって日米安保を崇め奉っている。それが現実の政治だ。

 私は何も右翼ぶっているわけではない。日共をほめているわけではない。政治とは強い者(国)が弱い国をいじめて占領(侵略)するのが歴史の常。だから「軍事同盟」を結ばざるを得ない。日本野党のウイークポイントだ。

 いくら教育だ、福祉だ・・・と言っても、国家を失っては元も子もない。また、それなりの軍事力を背景にしなければ「外交」も成り立たない。

 国防あっての平和で、野党は次の総選挙、さらにその先の参院選でも大敗するだろう。60年前の岸アンポ時代からアジアは大きく変質した。

 日本の隣に北朝鮮、中国が存在する限り、日本は特殊な国防に迫られている。ここはハワイではない。

 総じて、地球人をいためつけるコロナ空気伝染病は、世界各国に何を印象付けたであろう。

 先の①と②に続いて③の登場は、まともにくらうと地球全滅である。1月(?)から徐々に広がってきた見えないコロナ空気戦争は、約200カ国どこも「休戦」状況。ドンパチは一時的に止まっている。

 この間、世界のドン(首領)たちは何を考えているのだろうか。地球は環境破壊や日本の原発放射能放出(東京電力)で怒っているだろう。

 コロナ空気戦争が終結すれば、再び世界は「戦争ごっこ」を始めるに違いない。動物にない「人間の性(さが)」=生まれつきの性質=なのだろう。

令和2年(2020年)3月29日
村井 実